赤外線写真を楽しむ為には、デジタルカメラを改造する必要があります。それでは、どのような機種が向いているのでしょうか。以前、このブログでは DMC-FX35 の改造を取り上げ、頒布している同人誌では、FX35に加えて DMC-FX07 や DMC-FX66 を選んで記事を作成しました。どれもPanasonic製です。
「他の機種ではだめですか」とよく訊かれます。もちろん、改造さえできればどの機種でも楽しめます。しかし、デジタルカメラでカラーの赤外線写真を楽しむには、いくつか条件があります。
マニュアルホワイトバランス機能の必要
しかし、デジタル赤外線写真は撮影後のカラースワップといった色処理をして楽しみたいものです。(カラースワップの方法はこちらの記事をご参考下さい。)
カラースワップをするには、デジカメのホワイトバランスをあらかじめ手動で設定していたほうがやりやすいので、「マニュアルホワイトバランス」の機能が必要です。
この機能は、機種によっては搭載されていないことがあります。特に以下の機種は(入手した複数の機種で)搭載されていませんでした。
- オリンパス製「μ(ミュー)」シリーズ
- フジフイルム製 FinePix「J」シリーズ
Panasonic製やキヤノン製、カシオ、リコーのカメラには、だいたい搭載されているようです。
私が改造用に中古のデジカメを買う場合は、この機能の有無を必ずチェックしています。

FinePix J250のマニュアルより。Jシリーズにはホワイトバランスをマニュアル設定できません。
広角側のレンズ性能
赤外線写真は主に風景を撮影して楽しむスタイルが、向いています。
風景写真を撮るには、一般的には広角より(35mm換算で、焦点距離28mm以下の)のレンズが好まれます。型落ちのデジカメを使う場合、かなりの割合で33〜38mm以上(35mm換算)の機種が多く、ダイナミックな風景を撮るには、いまいち広角側性能が不足している事が多いです。
例えば、キヤノンの IXYシリーズ は、2006年に発売された「IXY DIGITAL 900 IS」は広角28mmに対応しており風景写真に活用しやすいのですが、それよりも2年後に発売されている「IXY DIGITAL 820 IS」は、広角側は37mmとなっています。

IXY 9100IS は発売年度が古いわりに、広角側も28mmに対応し、改造も比較的簡単な機種です。
以上の理由から、赤外線写真のデジカメ購入する際は
- マニュアルホワイトバランス」の機能があるか
- 広角側のレンズ性能が、(35mm換算で)28mm以下か
の2点について調べておいたほうが良いでしょう。
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